川端裕人さんの「みんなのPTAを探して」(「婦人公論」連載:2007/4〜2008/3)のバックナンバーを「ブログ版」として公開しています。(著者公認)
 はじめていらっしゃった方は、まずは著者本人の「ごあいさつ」をお読みください。
管理人:Pさん
 

2008年10月17日

「みんなのPTAを探して」が本になりました

本ブログにて紹介してまいりました雑誌連載「みんなのPTAを探して」(婦人公論2008.04-2008.03)が、書籍化されました。

中央公論新社の新書ラクレのシリーズより「PTA再活用論──悩ましき現実を超えて」と題して、かなりの改稿を加えた上で、上梓ししました。

書誌情報。
「PTA再活用論―悩ましき現実を超えて」 (中公新書ラクレ294)
  単行本: 238ページ
  出版社: 中央公論新社 (2008/10)
  ISBN-10: 4121502949
  ISBN-13: 978-4121502940
  発売日: 2008/10
 
まとめるにあたって、きんちんと一本芯を入れ、議論を深め、整理しました。格段に読みやすく、また、「役に立つ」ものになったと自負しています。書籍化とはいえ、新たに書き下ろした気分です。
様々な面で認識も深くなっておりますし、連載を読んでくださった方にも是非、手に取ってご覧いただければと思います。

この件について、拙ブログにてこのようなエントリも書いていますのでご参考まで。

あえて、自分で申し上げますが、PTAについて悩みを抱える総ての方にとって、読む価値のある本です。

気に入ってくださったら、ぜひ、お友達にも紹介してあげてくださいね。

よろしくお願いたします!

川端裕人
【関連する記事】
posted by カワバタヒロト at 18:28| Comment(5) | TrackBack(0) | 著者よりお知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月18日

書籍刊行のお知らせ(10月10日発売)

管理人です。

連載終了から、早くも半年が過ぎました。
本連載を1冊にまとめた書籍の発売が決定したようです。

 「PTA再活用論 - 悩ましき現実を超えて」
  中公新書ラクレ
  2008年10月10日刊 <中央公論> <e-hon>

単に連載をまとめただけではなく、川端さんいわく、

「かなり書き直す。認識が深まったところが多いし、きゅっと絞まったものになる予定。」
「PTA本はかなり爆発的に書く。ここはがんばりどころさー。」

とのことです。
また、上記中央公論社の紹介ページには、以下のように書かれています。

『婦人公論』で07年4月22日号〜08年4月7日号にかけて連載(計23回)された「みんなのPTAを探して」の書籍化。もはや機能を失ったかに思えるPTAだが、父母と学校をむすぶただ一つの公的な機関として、いまなお存在しつづけているという事実は変わらない。それはどういう現状なのか、どう変わってゆかなければならないのか。大変化期を迎えた公教育の一断面を示し、ラクレ教育書の流れの一つに位置づけるノンフクション。

さて、連載で浮き彫りにされてきた「悩ましき現実」の向こうに、川端さんはいったい何を見つけたのか…?
期待して待ちたいと思います。
posted by Pさん at 14:02| Comment(0) | TrackBack(1) | 管理人よりお知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月26日

最終回を迎えました

管理人です。

 さて、すでにご存知のように、雑誌の連載から約2ヶ月遅れで、ブログ版の方も無事に最終回を迎えることができました。これまでご愛読いただいたみなさん、またコメントをいただいたみなささん、どうもありがとうございました。

 昨年の10月よりこのブログ版を開始して半年強、プロの作家が書いた文章を本人承諾の上で二次配付をする、という大変貴重な経験をさせていただきました。自分で素材(文章)を書かずとも、良い素材を世に広めることに携わることで、社会に多少なりともコミットできるのだなぁ、と実感た半年間でした。世の中の編集・出版という職業に対する考えが、少し変化したような気がしています。
 このような機会を与えていただき、川端さんには本当に感謝しています。ありがとうございました。

 連載は終了しましたが、このブログ版は、川端さんの許可のある限り今後も公開していく予定です。PTAに関して否定的な人や肯定的な人、興味のある人、ない人など、どうぞ多くの身近な方々にご紹介ください。
 なお、この連載記事については、大幅加筆の上でいずれ単行本化の予定とのことです。単行本化にあたって取り上げて欲しい論点や、PTAを巡る経験・情報など、コメント欄に寄せていただくと、単行本に反映…されたりするのではないかと、管理人は勝手に想像していますが、川端さん、いかがでしょう?(笑)

 今後は、ブログトップの文章、注釈文の改訂などの他は、特に新しいエントリーを上げる予定はありません。が、思いつきでちょこちょこ手をいれる可能性はあります。要望などあれば、コメント欄までお願いします。

posted by Pさん at 22:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 管理人よりお知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月23日

第23回 新人役員、1年目の総括!


本家関連エントリー
 最終回!(和田中のPTA廃止の話題も) (2008.3.24)
 婦人公論のPTA連載、最後の二回! とにかくこれでおしまい! (2008.5.23)


 定期的に「仲間」の顔を見て、一緒に仕事をするというのは、すごく健全なことだ。
 ましてや子どもの育ちと学びに直接貢献できるなら、なおさらのこと。
 この1年間、へろへろになりながらも、かつて一人だけで黙々と文章を書くだけだった日々に比べて格段に精神状態がよいのも事実なのだ。


■ 2007年を数字で振り返る


 連載も最後なので、自分自身の1年間のPTA活動の報告および感想。

 4月に役員の任期が始まってから「航海日誌」のつもりで、日々の活動を書き留めている。学校やその他の会合への「出動日数」や「活動時間」はほぼ正確にわかる。これまで基本的に、取材した内容をもとに連載をつないできたけれど、その根っこにある自分自身の「PTAの1年」を総括してみてもいいかな。
    
 まず、すべての始まりの4月。

 入学式、新入生の保護者の前で「PTAについての説明」をしたのが、いわば初仕事だった。時間はわずか1分で、具体的な活動内容について述べられるはずもなく、とにかくPTAとのファーストコンタクトを「いやな記憶」にしないために、スマイル、スマイルで「一緒にやっていきましょー」と述べたと記憶している。「参加は自由なんですよー」と言えないのは心苦しかったけれど。

 そして、PTAの実務の開始。

 実をいうと、4月、5月の記憶は「真っ白」だ。あまりよく覚えていない。年度替わりでただでさえ業務が多いのに、こちらはみな「新人」である(役員の「全とっかえ」はPTAでは珍しくない)。右も左もわからないところに、教育委員会やら、PTA連合やら、区役所やら、警察署やら、ありとあらゆる方面から書類が連日ばたばたと届いて、目を白黒させながら処理に追われた。

 メモによると、4月、始業式以降の平日は、たった1日をのぞいて、すべてPTAの仕事で出ている。ゴールデンウィークで一息ついたものの、5月も運営委員会や総会で忙しく、学校通いの日々だった。数字を挙げるなら、出動日数と活動時間は──

 4月 17日・40時間
 5月 14日・37時間

 といった具合。

 ぼく自身の感覚として、この数字は、子育て現役世代の親が、ボランティアで引き受けるものとしては重すぎる。なかには「この程度?」という感想もあるかもしれないけれど、ぼくがこれまで人に見せたかぎりでは100パーセント「こんなに??」と驚かれた。やった人にしかわからないことがあまりに多いとはいえ、せめて数値化できる部分だけはきちんと数字で示そうと思った次第。

 誤解なきように言っておくと、ぼくが特別、役員の中で働き者というわけではないし、ぼくが知っている他校の役員さんも、「うん、だいたいこんなもの」という反応が多い。少なくとも世田谷区や近隣地域では普通のことなのだと思う。

 今になって、当時の「真っ白」になってしまった心理を分析すると、あまりに知らないことばかりで「学校に顔を出さないと不安だった」というのが大きい。そして、実際に行ってみると、処理しなければならない仕事が山積みになっており、とにかく走り続けた2ヵ月だった。

 とはいえ、その2ヵ月が終わって楽になったかというと、それはまた別問題。

 6月 18日・30時間
 7月 15日・33時間
 8月 5日・23時間

 うーん、けっこう働いている。一体なにをしていたかというと……2学期以降の活動の仕込み、といったところ。たまたま大きな学校行事があったし、またPTA連合のスポーツ大会の「ブロック大会」開催担当でもあった。手探りしつつ、話し合い、準備を進めた。ちなみに、夏休み中の8月にもけっこう出ているのは、区の教育フォーラムだとか、地域の教育研修会といったものが、ここぞとばかりにあったから。

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posted by Pさん at 06:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 記事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

第22回 「地域って何?」問題にいまのところの結論


本家関連エントリー
 婦人公論連載、あと2回!土曜日のパネルディスカッションのことも (2008.3.10)
 婦人公論のPTA連載、最後の二回! とにかくこれでおしまい! (2008.5.23)


 「地域」と言ったときに、思い浮かぶ顔が町会長であるよりも、
むしろ年齢がそれほど離れていない「子育ての先輩」であるほうが自然ではないだろうか。
 PTAでも、卒業した保護者が希望によって残留できる仕組みがあってもよい。


■ 秋津コミュニティの実践に学ぶ


 昨年の春、PTA役員として活動し始めた直後、「地域って何だろう」という思いにとらわれた。目下、PTAは地域活性化の鍵となる団体のひとつとして期待されている。「開かれた学校」「地域にねざした学校」「学社融合」といった言葉に象徴されるように、地域ぐるみで教育にかかわるビジョンがあって、そのときPTAは学校と地域を結ぶ懸け橋として機能しうる、という。

 理念としてはよくわかる。でも、具体的に誰と何をどうするのか、が見えない。

 とはいえ、そろそろいったん考えをまとめたい。連載のインタビューなどを通じて、秋津コミュニティ岸裕司さん、杉並区立和田中学校藤原和博校長ら(ともに地域をめぐる実践で知られる)の薫陶も受けているわけで、昨春よりずっと視野は広がっているはず。もやもやした部分を抱えつつも、一歩踏み出そう。
 
 まずはぼくにとって、「PTA・学校・地域」についての考察の原点ともいえる秋津コミュニティについて。岸裕司さんの『学校を基地に』(太郎次郎社)『「地域暮らし」宣言』(太郎次郎社エディタス)などを読むと、保護者と学校がうまくかみ合えば、実にすごいことが起きるのだと、驚き、また勇気づけられる。

 概念的にいえば、こんなかんじ。

 小学校の保護者たちが飼育小屋の新築などで学校に協力するうちに、「子縁」の絆を深めて、学校内で活動するクラブを作った。工作、パソコン、陶芸などなど。これらのクラブのメンバーは、やがて、学校のクラブ活動(つまり、子どもたちのクラブ)などにも指導者として加わり、自分自身の子どもが卒業した後も、当人は「卒業」せずに、学校に足しげく通うようになった。学校の中にPTA室のような「コミュニティルーム」もできた。「地域大運動会」や「大音楽祭」といった地域行事もそこから生まれ、なにより、小学校を「中心」であると明確に意識する地域共同体ができ上がった……。

 学校と保護者の関係から始まって、やがて「地域」の人たちまで入り込み、学校教育と生涯学習が表裏一体、渾然となって進んでいく。その楽しさ、痛快さ、凄み、といったらない。PTAとは「子どもの学びと育ちにかかわり、みずからも成長したいと願う大人」の会だとぼくは思っているので、1990年代に秋津で起きたことは、まさに「わが意を得たり」だ。

 最近のPTAの傾向として、前述のように、保護者と学校、地域が密接にかかわって教育を創り上げていこうという気運があるから、秋津コミュニティを彷彿させるPTA活動、地域活動は増えている。

 ぼくが住む世田谷区でも「地域とともに子どもを育てる教育」(世田谷区教育ビジョン)が教育施策の第一の柱とされており、事情は同じだ。

 なのに、なにかが違う。岸さんと話したり、秋津を訪ねても(工作クラブが活動する週末にお邪魔したことがある)、「もやもや」は解消されるどころか、ますます大きくなる。

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posted by Pさん at 06:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 記事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月28日

第21回 全国の多彩な取り組みを紹介!


本家関連エントリー
 「事例集」みたいな回です (2008.2.22)
 久々アップ、婦人公論連載の20回目、21回目 (2008.4.24)


■ 親が教室に入って活動


 前回お届けした今野雅裕さん(政策研究大学院大学副学長)との対談でも感じたのだが、一般論としてPTA活動は、今、活性化しているらしい。一昔前に「現役保護者」だった知人に現状を話すと、「すごく盛んなんだね」と妙に感心される。とはいえ、自分は今のPTAしか知らないからピンとこない。

 はたして、今、各地のPTAはどのように活性化しているのだろうか。また、それぞれの現場で、どんな問題に直面し、どのように解決しようとしているのか。今野さんが世田谷区の公立小学校PTAの代表者研修(校長、副校長、PTA役員が参加)のために作成した資料や、2006年に日本PTA全国協議会がまとめた「PTAの組織・運営の改善についての事例報告及びアンケート調査の結果」(これも実質的に今野さんの執筆)を読みつつ、これまでふれてきた事例もあわせ、改めて考えてみた。

 まず、背景には最近の教育行政の動向があるという。「開かれた学校」「地域にねざした学校」「学校支援ボランティア」「学社融合」「学校評議員」「学校評価」等々……。学校運営に親の参加を促す方向で、行政が動いている。

 連載で何度も言及した千葉県習志野市の秋津コミュニティはこの分野での先駆者といえる。また「サークル」の取材でお邪魔した、横浜市のすみれが丘小学校では、毎年100人以上の保護者が、授業の補助のために教室に入って活動していた。こういったことが、今や全国的に珍しくなくなっている。

 といった具合。おそらく事例は、枚挙にいとまがない。授業に直接かかわる学校へのソフト面での支援からはじまって、プラスアルファの「何か」を課外活動的に提供するものにいたるまで、実に多彩な活動をPTAが担っているわけで、正直「くらくら」してしまうのだ。

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posted by Pさん at 23:18| Comment(5) | TrackBack(0) | 記事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

第20回 保護者の立場で研究者にぶつかってみた


本家関連エントリー
 婦人公論連載の新しいのがでてます (2008.2.10)
 久々アップ、婦人公論連載の20回目、21回目 (2008.4.24)


■ 講演会を聞いて


 政策研究大学院大学の副学長、今野雅裕さんは、日本のPTAを非常に広い視野でみてきた。1990年代に文部省の主任社会教育官を務めたのをきっかけに、全国のPTAのさまざまな事例紹介や、歴史研究などを通して、現場にたえず情報を提供してくださっている。岸裕司さんの「秋津コミュニティ」をいち早く取り上げ「全国区」にしたのも、客観的で資料性の高い『日本PTA50年の歩みと今後の展望』を著したのも今野さんだ。

 今年度、世田谷区の公立小学校の校長、副校長、PTA役員が集う「代表者研修」で、今野さんの講演を聞く機会があった。視野の広さ、前向きな姿勢に感銘を受け、直後、研究室まで押し掛けてお話を伺ってきた。「歴史と現状」ともに詳しい研究者と、実務の中にあって「調べて書く」ぼくが、意見を交わすのは有意義に違いないと、一方的に信じたがゆえ……。

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2008年02月27日

第19回 PTA草創期のお話


本家関連エントリー
 カウントダウン (2008.1.22)
 婦人公論PDF、草創期の話 (2008.2.27)


 昭和20年の終戦直後、学校も荒れ果てているし、道路で子どもがひどいかっこうして遊んでいるしでと、大人としては見ていられないような状況でした。これは親だけが一生懸命やっても、子どもを何とかするには教師も一緒にやらなくちゃならないということから、私どもが学校に近づいていきました。
――宮原喜美子(PTA研究340号)


 1971年より36年間にわたって、PTA研究を行ってきた全国PTA問題研究会の定期刊行物からの引用だ。終戦直後、「世田谷の母親代表」として、文部省でPTA審議委員を務めた宮原喜美子のインタビュー。この審議会で、文部省が全国の小中学校に配布した「参考規約」(48年10月)が起草されたから、宮原はいわば「PTAの母」だ。さらに、その後、世田谷区の小学校でPTA副会長を務め、インタビューではその時の様子が中心に語られている。つまり、日本で一番最初にPTAに出会い「参考規約」まで書いた人物によるPTA事始め。

 これが興味深い。彼女のPTAは、そもそも「校舎の建築」を役所に頼みに行くところから始まっている。さらに、雨が降ると校庭に水が溜まるので砂利を入れてほしい等々、行政と渡り合って教育環境の充実をはかる姿勢がはっきりしていた。教員側も会員としての意識を強く持っていて、会計や書記などの仕事を率先して行ったことも読み取れる。

 特筆すべきは、「玉ちゃんくらぶ」の存在。宮原が住んでいた世田谷区玉川地域の小中学校のPTA会員(保護者、教師、教頭、校長ら)が地元のお寺の本堂に集まって、その時々の「問題」について話し合う、学校を越え、保護者と教師の立場も越えた「市民PTA」活動だ。これが毎回50人を超える盛況で、PTAの役員改選について話し合った時など「学校のためにうんと働いてくれる人」よりも、「PTAの日常活動の世話をしてくれるのに適任かどうかを第一の基準にすべき」と結論している。21世紀のPTAでも、運営委員会で校長が「みなさん、学校のために集まっていただきありがとうございます」と連発するケースもあるわけで、さすがに出発点は意識が高いというべきか。ひょっとするとPTAの黄金時代は、まさに発足当時だったのかも。当時を知る人の「生の声」を聞きたくなる。

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posted by Pさん at 21:25| Comment(1) | TrackBack(0) | 記事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月13日

第18回 カワバタ私案を発表します


本家関連エントリー
 婦人公論連載「カワバタ私案」 (2008.1.9)
 佳境三部作(?)をアップします (2008.2.13)


 ぼくはPTAの潜在力に強い期待を抱きつつ、今のままだと「社会を悪くする」と懸念する。
そして、期待と懸念は実は表裏一体で、良い方向に進めるのも、悪い部分を正すのも、同時に取り組まねば何も変わらないと感じている。


■ 4箇条の「方針」


 読者の方から、新しい保育園の保護者組織を立ち上げたというお便りをいただいた。発足時の運営方針として次の4箇条を掲げたという。(筆者が要約)
  1. 会員世帯か否かを問わずすべての園児のための活動。「何かしてもらう」ではなく「何かをする」姿勢を大切にする。
  2. 楽しくない活動は、長続きしない。楽しいと思うことをやり、楽しくないことは、さっさとやめる。ただ、楽しくする努力は必要。
  3. できる人ができる範囲での活動。会員は皆それぞれの都合のなかで、活動に参加する。「できない」「やらない」ことを非難することなく、「やってくれた」ことに感謝の気持ちを持ちたい。
  4. 誰も何も強制されない。参加したいところに、参加したい人が参加する。参加したい企画がないと思う人は、ぜひ自分で企画を! いつも来る人も、たまにしか来られない人も、同じように笑顔で迎え入れるような雰囲気を大切にする。
 まさにわが意を得たり。

 こういうことを常に意識しつつ活動するのはとても大事だ。活動を進めるにあたって心に留めておくべき基本ともいえる。しかし、基本を押さえることの難しさときたら! 「楽しく」「できる人ができる範囲で」と言うけれど、今のPTAではどれだけ実現できているだろう。「会員世帯か否かを問わずすべての児童のため」という意識は希薄だし、「強制されない」はむしろ対極の発想だ。

 ちなみに、この保育園の保護者組織は、今のところ7〜8割の加入だという。「全員が入るわけではないが、過半数は超えている」という意味で、ぼくには実に好ましいさじ加減。「みんな一緒に!」を強要しないがゆえに、より活発で楽しく、子どもたちに豊かな体験を与えうる会になってほしい。心からエールを送る。

 じゃあ、おまえはどうなんだと、話は返ってくる。PTAはすでにある組織だから、ゼロから設計するわけにもいかない。けれど、ここまでいろいろ調べ、人と話し、考えるなかで、ある程度の方向性は見えてきた。だから、お便りに刺激を受けて、ぼくが考える「これからのPTAの形」をまとめておこう。

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posted by Pさん at 23:06| Comment(4) | TrackBack(0) | 記事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

第17回 見習うべき先駆者たちの活動を紹介!


本家関連エントリー
 カワバタ私案なのですが……(婦人公論PTA連載18回)と書いておいて、実は17回目だったの巻 (2007.12.7)
 佳境三部作(?)をアップします (2008.2.13)


 募るのではなく、「やりたい人」が集結するのを待つ――。
 その姿勢が、PTA活動を身の丈に合ったものに留めているのではないか。


■ 原点に戻って


 新設の学校でゼロからPTAを作るとすると、どんなものになるだろう。いきなり大々的に始めるのも負担だから、まずは最低限、学級代表を選ぶことだ。そして、学級代表が集まって運営委員会を開く。歴史の古いPTAが発展させてきた、各種委員会、係などの業務については、とりあえずは気にしないで、必要が生じた時に人員を募ればいい。

 これは、ありうるひとつの理論的考察だが、同様の発想で最小構成のPTAを立ち上げた新設小学校が東京の江戸川区にあって、その成り立ちが近隣の小学校PTAにも注目されるようになった。仕事を持つ母親が多い昨今、煩雑になった組織ではPTA運営は立ち行かない。贅肉をそぎ落とした「原点」に戻るべきではないか、と。そして、平成17年度、学年委員会以外のすべての委員会を廃して「ボランティア制度」を導入する小学校PTAが現れた。江戸川区立松江小学校。生徒数は600人あまり。開校131年目で、親子3代どころか4代目の通学も珍しくない超伝統校だ。

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posted by Pさん at 22:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 記事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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